今日の酒を旨く呑む

酒は努力した分きっと旨いはず。エンジニア見習いです。

【書籍】レバレッジ・リーディング

概要

この本は、速読や多読を目的とするのではなく、「1冊の本を投資として読み、何を得て成果をあげられるようにするか」に着目した本である。 速度や読む量を重視するよりも、如何に重要なポイントを抑えて生かせる様に読むかを教えてくれる。

どちらかというと物語の過程を楽しむ小説ではなく、 何か目的を持って読む傾向にあるビジネス書やリベラルアーツ本のための読書術だ。

読書の価値、読書の前の本の選び方、読む前にどの様なことを考えてどの様な部分から本の価値を推し量るか、 それに対して読書から得られるものの確度を上げていく方法、細かなTipsまで順を追って説明してくれている。

www.amazon.co.jp

ざっくり内容の概要(ごく一部)

  • 読書を投資として捉える
  • 本を読む時間がないのではなく、本を読まずに1から自分だけで試行錯誤するから読書する時間がない
  • 読むべき本は目的を持って探すべき
  • 読む前に読む目的をはっきりさせておくことで、その内容が目に止まるし、不要な文を飛ばす判断が出来る
  • 読みながら内容を自分に対して想像する
  • 読書後のフォローは必要
  • 読書後のフォローのため、内容を振り返る「レバレッジメモ」を作る

要点

これまで読書術について書かれた本は数多く読んできたが、 特にこの本は実践的で、かつ根拠がしっかりしていてレバレッジ・リーディングで読むのにまさに適した本になっている。

この本で最も特徴的な要素である「レバレッジメモ」は、ただの読書感想文でも要約でもなく、自分がその本から得たい内容を身につけるために必要な情報を高い精度で抜き出し、 読書後にも活用することで身につけることを目的としたものだ。

レバレッジとは「てこの作用」を意味するもので、なるべく少ない労力で書籍の価値を大きく得ることを目的としている。

本書では、本に対してどう向き合うか、本の価値から始まり、本の選び方、レバレッジメモを使った読書価値の向上について実践的に説明してくれている。

書評と感想

他の読書術を謳う本と比較しても、今日からやってみようと実践でき、成果を得られる内容の多い書籍だと素直に感じた。 レバレッジメモを活用して読む事に向いている書籍である。 読書をしても本の内容を忘れてしまう、あまり成果を得られていないと悩む方や、ただ消費するように読書をしている方にとって、今後の読書観を変える様な価値ある本だと思う。

読書術は個人の主観や好みに偏る事が多いジャンルの技術だと感じるが、それに対して本書は根拠が明確で、それに対して自分の判断がしやすい点も良書だと感じた。 それも、まさにレバレッジ・リーディングで解説してくれている「情報の取捨選択」である。

私もこの本を読む前から本の価値を得る方法に大分紆余曲折あり、現在はEvernoteなどに似たような読書メモを作る事はしていたが、より精度の高いメモの作り方と、その活用方法を得ることができた。 もっと前にこの本に出会いたかった。この記事もその改良されたレバレッジメモを元に書いている。

私個人的には全ての書籍に同じ、読書方法で臨む必要は全くないと考えている。だが、自己投資になるような書籍を読みたい時、自分の成果にとって価値ある本を選びたい時、読書による目的が明確な時などには、この書籍の内容が助けてくれるのではないかと思う。